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    桜のシーン描写がめちゃきれい。4人の恋愛描写は最後まであまりベタベタせず、かと言ってありがちなフラグに気づかない天然を演じ続けるわけでもなく、ほどよい中途半端さで微妙に進んだのが良かった。最後には将来的な発展を思わせてくれてたし。

    ほーたろーとサトシ、マヤカと先輩を始めとする人間関係、そして残酷な能力差の描写が最高に良かった。特に劣勢側の心情・行動にとても共感した。ミステリー部分ではなく、ミステリーを通じて登場人物それぞれの機微を丁寧に描くことに重点を置いているのが個人的に大ヒット。まさにほろ苦い青春群像劇!

    全体的には、序盤・終盤は単発の抑えめな内容で、中盤を数回に分けた長めで盛り上げたのが構成的にとても良かった。2クールだったけど、ピンドラやシュタゲみたいに途中でダレる感じがなく、毎回楽しみで、ストーリー的にもツライと思うことはなかった。逆に言えば、微妙な右肩上がりな進み方で、前述の作品のような中盤キツイけど最後にはカタルシスを感じられる作りにはなっていないので、どちらが良いとは言えないところだけど、個人的にはこのタイプの作品もかなり好き。そういうのはさじ加減がとても難しいとは思うけれど。
    2期に期待したい。原作も読もう。