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    風立ちぬ

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    劇場で2回見ました。
    初見の感想は、「1秒も退屈しなかった」という一言です。わくわくして、驚いて、喜んで、悲しくなって、いろんな感情に揺り動かされました。

    「ぼくらのエンジンは非力だ、軽く丈夫な機体を作るのがぼくらの仕事だ。削れるだけ削り表面をなめらかにして空気抵抗をへらす。スッカラカンのフルメタルの世界中どこにもないヒコーキがぼくらのヒコーキだ」

    という一連の台詞はしばらくスマホの壁紙にするくらい好きな台詞でした。チームの進むべきゴールと超えるべき壁を端的に表現し、メンバーを動かす。こんなプロジェクトマネージャーが欲しい、なりたいわー。

    好きなシーンは、九試単戦の初飛行で、二郎が着地を見届けずに、そっぽを向いてパンする演出(主体から見て左手へのパンは「客体が行ってしまうのを見送る」意味があって、先に行ってしまう、もう会うことはない、という演出)。人生が結実する瞬間を見届けないくらい、大切だった命が静かに消えていくのを感じてしまう。二郎は冷たいとか言われてるけど、飛行機よりなほこを愛してたと思う、不器用だけども。
僕は逆の感想を持っちゃったけど、アニメでそういう広さや深さを描けるあたり屈指の表現力だねぇ