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    シドニアの騎士 第九惑星戦役 第2話 能力

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    2月22日の先行上映会で視聴。ある人には恥部そのものとまで言われたつむぎの触手がついに登場。このあたりは現場では全身を大つむぎ、触手を小つむぎと呼んでるんだとか。全身像は無機物に近い仕上がりという感想を1話で書いたけど、触手のところは生きてる感じが再現できてて、手をこすり合わせる時に鳴るキュッキュッって音とかも良かった。この部分はとても大事な部分なので、ちゃんと念入りに作り込んだんだろうなぁ。

    触手で長道とイザナが触られまくるシーンでは、触手がぶわっと出てくるところは原作ほどの気持ち悪さが無くてマイルドな仕上がりになってた。ここはもっと気持ち悪くて面白い感じを期待していたのでちょっと肩透かしを食らった。長道役の逢坂さんは、あんなふうに触手に触られまくった経験が無いのでどう演技すればいいのか難しかったと言ってたけど、そんな経験は普通ないねw この作品はプレスコで声を撮ってるから収録時に映像も無いはずで、そういう意味ではアフレコの作品よりも難しそう。監督がプレスコのメリットとして、声優さんの良い演技(身振り手振り)をきっかけに、アニメーションの方をその演技に寄せたり改善したりすることは結構あって、今回の声優陣は声だけでなく演技力そのものが素晴らしいと語っていた。このあたりは、先に絵を作る通常のアフレコではあまり無さそうなのは、SHIROBAKOでも普通はやらない珍しい事件として、声収録後に作画全部をリテイクをする回があったね。

    上映会後のトークショーで、プレスコについてはどうですかと尋ねられた出演者は、逢坂さんは「尺が決まってなくて自分の間でできるから芝居はしやすい」、洲崎さんは「足りない部分(演技)があると追加収録があったりして、通常より手間と時間が掛けられていると感じる」、大原さんは「シーンを想像しながら長めに演技している」と答えてた。
    あと監督が話してくれた制作裏話的な内容で、「1期の11話までは、アフレコでも使うボールド(自分のセリフのタイミングを知らせてくれる映像)を用意してたんだけど、12話で試しにボールドを使わずに台本のみで収録してみたらとても良かったので、2期では最初から全部台本のみの収録に切り替えた」と言っていた。そのあたりからは、最大限にプレスコの長所を引き出そうとしている姿勢が伺えた。ちなみにボールドについては、SHIROBAKOで声優が収録してるシーンなどでそれっぽいものが映ってた覚えがあるので(最終話の収録シーンかな?)、それを見るとどんなものか分かりやすいかも。もしかしたら、プレスコで使うボールドはアフレコのものとは違うかもしれないけど。

    あと落合が不死の船員会を殲滅するシーンはかなりよく出来ていて、結構グロい感じに血が飛び散ってた。テレビ放送ではモザイクが掛かるかもと思ったり。あの棺桶に入ってるような不死の船員会たちは、監督が「1期で視聴者から砂風呂に入ってるとツッコまれまくったので、その影響でこのシーンで立ち上がる代表役の人は、砂風呂からあがって出てくるところを強くイメージして作りました。そういうふうに視聴者からのリアクションが反映されているシーンは結構あります。」と言ってた。確かにそんな仕上がりになってた、全裸だったしw
    そもそもあの不死の船員会の人たちが、ただマスクをかぶっただけの人間だったとは、原作を読んでる時はあまり脳内イメージが出来てなかったので、ここに限らず映像を見て初めて「あぁ、こういうふうになってたんだ」と知るところは多い。